愛のテアミスト 旅八景

その道は果てしなく遠く、光に満ち溢れている

エルトン ジョン 今さら人に聞けない魅力 「Your Song」 は彼の音楽に対する誓いと僕らへの贈り物

エルトンジョンって、なんで世界的にそんなに人気あるの?

そんな方々も多いのではないでしょうか?

 

風貌や言動の突飛さが先走り、

日本ではあまりエルトンの世界観がうまく伝えられていないように思います。

 

そこで、エルトンジョンの世界観を少しでもお伝えできたらと

書き連ねることにしました。

エルトンジョンを良く知らない方はもちろん、

大好きな方も今一度、彼の世界観に浸ってみましょう。

 

 

ELTON JOHNとは

幼少の頃より音楽の才能をいかんなく発揮。

飛び級で母国イギリスの音楽大学に入学し、

クラシックの世界へまっしぐらと思いきや

彼の才能の爆発力はそれに留まらなかった。

自分の可能性、

活躍の場、楽曲の多様性を追い求めるうちに

世界的ミュージシャンに。

今もなお留まる事を知らず、

音楽を通じて生きる素晴らしさを謳歌

世界を飛び回る。

まさに芸術は爆発!を地で行くアーティスト。

 

エルトン・ジョンの魅力

エルトンの魅力って何だろう?

「美しいメロディーライン」

「ライブパフォーマンス」

「歌声」

 

色々あると思うのですが、

彼の魅力を一言で言うのは

とても無理。

 

じつに奥深く、

知れば知るほど、

ハマっていく、、、

 

「リフレイン」

エルトンジョンの歌の特徴の一つに

「リフレイン」がある。

 

これがまた

ボディーブローのように効くのである。

しかも、ボクシングのボディーブローと違って、

心に響くのだ。

一旦、心地よさを知ってしまうと、

禁断症状が出て、

ついつい聞いてしまう。

 

例えば、

「my father's gun」

「blues for baby and me」

もう堪らないのです。

 

「バーニートーピン」

エルトンジョンを語る上で

絶対忘れてはならないのが、

エルトンジョンの絶対的パートナー、

バーニートーピンの詩の世界。

 

エルトンジョンは

歌を歌っているエルトンジョンが

エルトンジョンと思いがちだが、

エルトンジョンは

「レジナルド・ケネス・ドワイト」と「バーニー・トーピン」が

バロムクロスをして「バロムワン」になる様に、

もしくは北斗と南が「ウルトラマンエース」になる様に

合体して出来上がったヒーロー。

またの名を「キャプテン ファンタスティック」

 

だから、もうバーニー・トーピン無しでは

エルトンジョンは語れないのである。

 

この二人の奇跡の出会いが、

エルトンジョンを作り、育て、

今も尚、私たちに夢の世界を届けてくれている。

この世界観が魅力の源だと私は思っている。

 

大きく育ったエルトンジョンはその後、

多くのアーティストの詩の提供を受け

素晴らしい曲を奏でてくれている。

それもこれも

マッチ箱の横・・・(バーニーの詩)と

マッチ棒・・・・・(ドワイトの作曲と歌声、表現力)が出会わなければ、

点火しなかったし、

後のキャプテン ファンタスティック・エルトン・ジョン

存在しなかったくらい

凄い詩人との出会い。

 

バーニートーピンの詩

そして、奇跡の出会いも

「エルトン ジョン」魅力であるのは間違いない

 

「ド派手な衣装」

上記のバーニートーピンと出会って、

化学反応を起こしたエルトンジョンは

それこそロケットのような宇宙に飛び出す爆発力を発揮する。

エルトンジョンとしてデビューして間もない頃は、

衣装こそ派手さは無いが、

(というより地味というか、)

演奏はすでにもう、弾けている。

 

その後、次第に衣装もド派手になっていく。

 

私の見解だと、「美空ひばり」さんの最後の頃の羽が付いた衣装は

恐らくエルトンジョンの衣装がモデルではないかと思っていたし、

美川憲一さんや小林幸子さんのド派手な衣装、演出の流れも

エルトンジョンの影響があったように思う。

 

この一見して、特異というか、

人によっては嫌悪感を抱くかもしれない風貌。

ここにもエルトンジョンの魅力がある。

 

私たちはどこか自分の殻に閉じこもり、

できない事を自分のせいにしがち?である。

 

また、環境のせいにすることもあるだろう。

 

しかし、本当の問題は自分が行動を起こさない事。

 

そして、必要以上に人の目を気にし過ぎる事。

 

弾けるには自分のブレーキをぶっ壊して、

(`・ω・´)シャキーン!と変身しなければならない!

 

それをエルトンジョンは体現してくれているのだ。

これもエルトンジョンの重要な魅力の一つ。

 

カツラも

ロンドンブーツも、

ビックリするような眼鏡も

空をも飛びそうな衣装も

本人が楽しみながら、

 

君もやってごらん?

 

そう投げかけてくれているのだ。

 

エルトンジョンの音楽は絵本、名作映画の世界

さて、エルトンジョンが私たちに与えてくれる楽曲は

ファンタジーに溢れている。

夢を見る事、

過去の過ちや切なさ

葛藤、

バーニーの奥深い詩の中の世界が

さらにエルトンの曲によって広がっていく。

 

だいたい3分から6分程度と短い歌の世界なのに、

(中にはオーケストラのように長い曲もあるが、)

聞いている内に

その世界観に囲まれ、

気が付いたら自分が見ているかのような

または体験したかのような気持ちになる。

 

例えば

Indian sunset

アカデミー賞に燦然と輝く名作を見たかのような余韻が漂う。

 

PINKYや

Tiny Dancerは

どんな純愛小説よりも

心がキュンとなってしまう。

 

しかもオッサンがだ!

 

まるで、

宮沢賢治の作品や

テグジュペリの星の王子さま

まるで読み聞かせをしてくれているよう、、、

 

聞いていてノリが良い、

とか

美しい、

だけでなく

手に取る様に

「美しい風景」が出てくる楽曲なのだ。

 

理由の一つに

先述のバーニートーピンの詩が奥深く、

情緒豊か

 

要らぬ言葉が少なく洗練されており

 

松尾芭蕉の17文字に込められたドラマに

相通ずるものがある。

 

もしかしたら、

バーニートーピンが日本人に生まれていたら

天才的俳人だったかも知れない。

 

その天才的俳人

天才的作曲家&天才的表現者

作った作品には

どれもが活き活きとした風景が見える

 

 

しかも、その風景が、

年を追うごとに重厚で

深みあるウイスキーのように

熟成されていくのである。

 

それが何故かは

最近になって気付いたことがある。

それは、私が人生を重ね、

その深みに反応出来るようになってきたからというのが大きな一因だ。

 

よく、歳をとって涙もろくなる、、、、

という事を聞いたことがある。

 

人は人生で様々な事を経験し、

これまで何ともなかったことに対して「気付き」というモノが多くなっていく。

 

そんな中でエルトンとバーニーの風景が出てくる古い楽曲には

子供から年配者を唸らせる世界観がある。

 

それも若干二十歳の頃の二人の作品にである。

 

初期の頃のアルバム

ELTON JOHN

「Tumbleweed connection」

「Madman across the water」

「Honky chateau」などは

とても20代前半の若者が

世に出したとは思えない深みある作品。

 

曲を聴いてなくても

文字でアルバム名を打ち込んでるだけで

薄っすら瞳の水分量が多くなる。

 

 

 

エルトンジョンはパワフルなエネルギー体

エルトンジョンの凄さは

これだけの成功を収めながら

70歳を過ぎた今も尚、

精力的にライブ、制作活動を続けている事にある。

 

ミュージシャンに限らず、

普通の人間ならば、

ある程度成功を収めると、

後は流すように立ち回る。

 

例えば、世界チャンピオンになったボクサーが

それまで以上の練習量や戦う意欲を維持するのが難しいように、

 

成功したミュージシャンも

新しい曲を作らず、

怠惰になってしまったりする。

 

実際、

エルトンジョンもそういう時期はあり、

ドラッグの過剰摂取や過食症に陥り、

命の危険もあった。

 

それはある種、上り詰めた人、

スーパースターの宿命と言えるかもしれない。

 

私たちには堕ちる地獄しか考えつかないが、

上り詰めた先にも地獄があるのだろう。

 

しかし、エルトンは輝かしい成功の先にあった地獄から見事復活。

 

立ち直るだけでも凄いが、

それ以上に今も尚、新しい曲を作り

ライブで世界を駆け巡るパワーは

ただただ感服。

そして、感謝。

 

さすが、エルトン

生涯を通じて、

音楽に身を捧げる事を誓っただけの事はある。

 

YOUR SONG

さて、エルトンジョンの言わずも知れた代表曲。

この曲、

単なる恋愛歌と思われているふしがある。

それは全くもって違うと断言致します。

 

初期のこの曲こそ、

後のエルトン、

そして今でも精力的に活躍するエルトンの秘密が隠されている。

 

この歌、愛の歌ではあるが、

単なる個人的な恋愛歌ではない。

 

多くの恋愛歌には

その当時付き合っていた誰かがいたりして、

その思いを歌にして歌っていたりする。

 

イギリスの世界的コメディアン

ロワート・アトキンソンの対談番組で

彼がエルトンジョンに向かって、

your songの歌詞のおかしさを指摘していた。

 

You see I've forgotten if they're green or they're blue.
Anyway the thing is what I really mean
Yours are the sweetest eyes I've ever seen.

君の瞳が緑だったか、青だったか

忘れてしまったけど

いずれにしても、

ホントに言いたいのは

君の瞳は僕が見た中で

最高に愛おしいという事

 

ロワート・アトキンソンが言うには

「恋人なのに目の色忘れるっておかしくない!?」

「この主人公は馬鹿じゃないのか?」

というのである。

 

まぁ、もちろんロワート・アトキンソン

そんな事を本気で言っているわけではない。

国民的コメディアンとして

面白おかしく指摘したのである。

 

例えるなら、吉本芸人がmr.children槇原敬之の詩に

チャチャを入れるくらいの感じだろう。

 

YOUR SONGの歌詞に秘められるエルトンジョンのホメオスタシス

 エルトンジョンの歌は

天才的詩人バーニートーピンが書いている為、

直訳ではとても難しいというか、

直ぐには理解しにくいところがある。

 

これがとても魅力的でもある。

 

その為、毎日エルトンジョンの歌を聞いていても、

歌の奥の深さに、今でもなお新鮮な発見がある。

 

これもエルトンの歌が長きに渡って愛される理由だ。

 

さて、「your song」の詩の内容、、、

バーニー・トーピンの詩は

裏側がというか、

とても逆説的であったりする。

とにかく、「君の存在が素晴らしい!」

それを言いたい!

忘れた瞳の色のフレーズは

その伏線なのだ。

だから、後に世界的ミュージシャンになるエルトンジョンにとっては、

青、緑はもちろん、

黒でも茶色でもいいのです。

 

 

では、君の瞳の「君」とはいったい誰なのだ!?

 

エルトンの恋人か?

 

バーニーの初恋の人か?

 

いやいや、

 

聞いている僕たちである。

 

そう!

 

あなたなのだ!

 

これが「your song」という作品のスケールの大きさ。

 

この歌をよくよく聞くと、

個人的な恋愛ソングでない事がよく分かる。

 

この曲を初めて聞いた「ジョン・レノン」が

凄いやつが現れた、

是非、会いたい!

とライブを見に行ったのである。

 

また、ドワイトの憧れの存在

レオン・ラッセル」もニューミュージシャン「elton」の登場に驚愕しライブに駆けつけたし、

レイチャールズも溢れる才能を認め、

セッションに呼ぶのである。

 

それはこの「your song」に込められた思いを魂で

感じていたからと勝手に思っている。

 

バーニーとレジナルドは合体して

エルトンジョンとなって

2枚目のアルバムで

your songを発表した訳だ。

 

みんなへの愛はあるけれど、

まだまだつたない僕が出来る事は、

歌を作って歌う事。

 

君に少しでも元気になってもらう為

一生懸命作るよ、

もし、聞いてくれて元気になってくれたら、、、、

 

そして僕の歌を聞いてくれる君がいてくれる世界は

なんて素晴らしいんだろう!

 

つまり、自分が生れてきて、

存在価値を感じる為に

出来る限りのことをする。

 

それが僕の場合、

「歌を作って歌う事」で

それが誰かに喜んでもらえるなら

こんな嬉しい事はないというのが

 

ユア・ソングに込められた「想い」なのだ。

 

それはある種

エルトン・ジョンの覚悟を決めたメッセージ、

まるで音楽を通じて、

私たちに身を捧げる

誓いの歌なのです。

 

そう、この歌は

ドワイトとバーニーが合体して生まれた「エルトン・ジョン」の深い愛そのものなのだ。

 

だからエルトンは今でも精力的に歌を作る、

そして歌う。

 

お金持ちになって、

怠惰になって、

歌を歌わなくなったら、

エルトンがエルトンでなくなってしまう。

 

だから、この歌から学ぶ事は多い。

僕らも自分の持って生まれた才能で、

誰かに喜んでもらえたら、

どんなに嬉しいだろう。

 

僕はこの歌を聞くたびに生きる力をもらえるし、

とても優しい気持ちになる。

 

YOUR SONG 日本的意訳

It's a little bit funny this feeling inside.

こんな奥底の気持ち、ちょっと変だよね。


I'm not one of those who can easily hide.

僕は簡単に埋もれてしまうような ワンオブゼムじゃない。


I don't have much money but boy if I did

僕はまったくお金はないけど、

だけど、もし持ってたら、

*1


I'd buy a big house where we both could live

みんなで住めるような

大きな家を買いたいなぁ、、、

*2


If I was a sculptor, but then again, no

もし、僕が彫刻家だったら、

だけど、これもまた的外れ、

うーん、
Or a man who makes potions in a travelling show

それとも、巡業しながらポーション(薬草、秘薬)を作る人かな、


I know it's not much but it's the best I can do

上手く言えないのは分かってる、

だけど、僕は出来る限りの事は尽くす


My gift is my song and this one's for you

僕の才能は僕の歌であり、

そして、それを通じて、

みんなの為のホメオスタシスであるという事

 

*3

 


And you can tell everybody this is your song

だから、君はこれを自分の歌だってことをみんなに言っていいんだよ。

*4


It may be quite simple but now that it's done

とてもシンプルかも知れないけど、

もう出来上がったよ。


I hope you don't mind
I hope you don't mind that I put down in words

どうか、どうか、

僕が書いてしまった事で、

みんなが傷つかないことを祈ってます。


How wonderful life is while you're in the world

あぁ、あなたがこの世界にいる事は

なんて素晴らしい人生だろう、、、、

*5


I sat on the roof and kicked off the moss

屋根に腰掛け、

苔を蹴飛ばす


Well a few of the verses well they've got me quite cross

いくつかの詩が上手く表現できなくて、

とても葛藤した


But the sun's been quite kind while I wrote this song

だけど、僕がこの詩を書いている間、

太陽は絶えずやわらかな光を注いでくれたんだ


It's for people like you that keep it turned on

だから僕は、君のような人々の為に、

この役目を続けて行こうと思うんだ


So excuse me forgetting but these things I do

You see I've forgotten if they're green or they're blue

Anyway the thing is what I really mean
Yours are the sweetest eyes I've ever seen

君の瞳が青だったか、緑だったか、、、

忘れてしまってゴメンね

だけどね、本当に言いたいことは

君の瞳は

今まで僕が見てきた中で一番愛おしいということ

だから僕は歌うんだ

 

And you can tell everybody this is your song

君はこれを自分の歌だってことをみんなに言っていいんだよ。


It may be quite simple but now that it's done

とてもシンプルかも知れないけど、

もう出来上がったよ。


I hope you don't mind
I hope you don't mind that I put down in words

どうか、どうか、

僕が書いてしまった事で、

みんなが傷つかないことを祈ってます。


How wonderful life is while you're in the world

あぁ、そんなあなたがいるこの世は

なんて素晴らしいんだろう、、、、

 

your songについて

エルトンジョンの歌を日本語訳にするというのは、

とても難しいし、

いくつかの訳は変に感じるかもしれません。

日本語訳というより、そう意味ではこれは詩の雰囲気を知ってもらう為の意訳であります。

 

なので

直接、エルトンの歌声を通じて感じることが一番いいと思います。 

 

その時に個人的な愛の歌ではなく、

聞いている僕らに語り掛けてくれている、

その愛の気持ちを感じてもらいたいのです。

 

いずれにしても

エルトンは人生を通じて、音楽で僕らと心を通わせたいと願っており、

それがストレートに歌われた歌

 

「YOUR SONG」なのです。

 

 

私たちは大好きな歌に出会うと、

「これは自分の為に作られた歌だ!」

と感じることはありませんか?

 

エルトンはそれを十分理解しており、

そんな存在になりたいと願い歌っています。

 

その為、

「君の瞳が青だったか、緑だったか、、、

忘れてしまってゴメンね

だけどね、本当に言いたいことは

君の瞳は

今まで僕が見てきた中で一番愛おしいということ。

だから僕は歌うんだ」

のフレーズを歌う時のエルトンは

出来る限り観客の目を見渡すように歌ってくれます。

 

「your song」はエルトンにとって「出世作

と言われていますが、

私は何となく、

音楽に身を捧げる覚悟を決めた

「出家作」なのではと思っている次第であります。

 

どうでしょう?

Your songの奥の深さ、

魅力たっぷりの歌だと思いませんか?

 

そんな意訳を心に留めながら、

改めて僕たちの為に歌ってくれている

「your song」聞いてみてはいかがでしょうか?

 

文・八十川景一

 


Elton John - Your Song (1970) Live on BBC TV - HQ

 



 

 

 

 

*1:自分の事を boy と表現するのはバーニーの特徴でもある。

goodbye yellow -でも使っている表現方法。

自分を客観的に見る思想家、表現者であることが伺える。

*2:人の役に立ちたいと願うエルトンの愛の深さが表現されている。

*3:this one's for you=君にとって唯一無二の存在。

つまり、自分の存在価値は歌によって、君(聞いている僕たち)のかけがえのない存在になるという事を表している。

*4:誰しも大好きな曲に出会ったら、これは自分の為に出来た詩だと思う事があると思います。そう思ってくれた時、どうぞ、遠慮なく、「僕の歌」って言ってねというメッセージ。

*5:ここの「あなた」は僕の歌を聞いてくれる僕たちの事を示している。